真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

思い出すことは、悪いことではない。(2023年2月より)

とてもたくさんのことを、忘れていった。覚えていることがくるしくて、もう、いたたまれなくて、忘れていくことばかりを考えていた。 ところが、くるしさは1種類だけではなく、一方でくるしくないことも少なくないのだった。それに気付くのに随分と時間が掛…

多宇加世「町合わせ」を読んで

inumachi.stores.jp 3週間ほど前、熊野文芸市場、犬と街灯ブースにて、購入。 詩集。 今迄も、何度も、見かけていたけれど、見かけていただけで手に取っていなかった。 3週間ほど前、初めて、ぱらぱらと手に取ったとき、うっとり魅了される。不思議な雰囲気…

阿瀬みち「Second summer」を読んで

Second summer - ぺんぎん文庫 - BOOTH 10日程前、 犬と街灯 – ギャラリー+本とかのお店にて、購入。 掌編小説。 全19タイトル収録 一目惚れ。 オーラがあふれていた。 その日、お店で、初めて、目にしたのだけれども、ずっと、待っていたような、なつかし…

「散る椿」

ここにあったはず きみは もう忘れたね また ここに戻る なんてない 次に咲くのは別の場所 散ったことは事実 消えない なんてことはなく 跡形はなくなっていく ひとりきりで いるわけでもなく たくさんのなかに いるわけでもなく 今日は じっと 咲いている

あのひとの20年前の詩を読む

あのひとはどこにいるのかしら。 こんな冷たい夜の雨。どこへ帰る。帰らない。どこへ行く。 あのひとはどこにいるのかしら。 なにもかもがうそだったと、叫びたい。なにもかもがほんとうだったと、心の中で密やかに。 明日には雨は止んでいる。 だから、なに…

2時間だけの異空間

「初めまして」 そういえたら、どんなにか楽だろう。 初めて会うのだから、(噂には聞いていたとしても、実際には)どんな人かはわからない。こちらのことも、同じこと。直接会うことが初めてだったら、過去にどんなことがあったかなんて、そんなことは大事で…

丑三つ時に潜って見えたもの(2023年1月より)

おもしろそうと、飛び込んだ。 丑三つ時に潜って見えたものは、おもしろさのヒントだった。四六時中、強くいられない。かといって、ずっと、弱く草臥れてばかりいては、苦しいでいっぱいになる。 羨ましいなすごいなあなどと悔しくなっても全て真似られるわ…

あのまちのことばかりをかんがえている

あのまちを すみずみまで 歩きたい あのまちにいたい あのまちにいきたい あのまちにかよいたい あのまちで、くらしたい 考えれば考える程頭の中はあのまちでいっぱい あのまちにいくんだ あのまちにかようんだ そうしたら、あのまちにいることができる 考え…

詩集「スカイツリー」発売中。

待子あかね 詩集「スカイツリー」 2022年10月30日 白昼社より発売中。 月日が過ぎていくということは、変わっていくということ。 ただ、変わらない形もある。 薄暗闇の小さな灯りのような、詩集。 手にすると、何か変わるかもしれない。 なにか、どこか、ひ…

「雨は、もう止んでしまった」

傘が ないから 濡れてしまった 君は いないから そんなこと知られていないね 天気予報に身を預けて 雨を共に知ると思っていた 雨のことばかり考えていた 泣いてばかりいたなんて 嘘みたいだ 傘は いらないから もう 泣くのはよそう 日が暮れて ここは 真っ暗…

3日後の雨の色

3日後の雨の色をどうしてわかるだろう。色がわからないから形を考えてみようか。雨の形が胸に突き刺さる。まだどんな形か知らないというのに。知らないことを必死に辿ろうとするのは、悪い癖ね、きっと。 雑踏の中の静寂。尋常でない。 静寂の中の雑踏。居た…

「歩」

少し 止まってみよう 少し だけ あっという間に 少しが過ぎたので 止まっていることを ふりはらって 歩き始める それは 後ろ向きではないですか それは どこへ進んでいるのですか どちらでも いいのです 後ろ向きに歩いていたことが 不自然になっていたとし…

空になりたい ずっと そこにいる いつでも そこにいる それでも ときどき 知らんふり 雨上がりの空は自由 夕刻 少し 晴れ間 そして 日の入り 曇りの空 しばらく 動けなかった だけど 放射冷却に負けて 帰路に着く 空に なりたい

構成されている

シンプルに、ストレートに。 待子あかね 詩を書いている 空 本 構成されている

谷脇栗太「ペテロと犬たち」を読んで

inumachi.stores.jp 10日前、犬と街灯 – ギャラリー+本とかのお店 に行き、購入。 掌編集。 発売開始になる前から気になってはいたものの、なかなかお店に行くことができなかった。お店に行けなくても買うことはできる、そう分かっていても、どうにかしてお…

お知らせ:「これからの詩の話をしよう」パネラー出演

思考回路、今迄と同じにならないように修正し、意識を(夢の)、イメージを具体化することに注力しよう。 ーーーーーー【お知らせ】 「これからの詩の話をしよう」 トークイベント 1月8日(日)at 京都PUB VOXhall 京都市上京区室町通今出川下ル北小路室町388…

心の中にわたしはひとりではない

わたしなりに、 マイペースで、マイリズムで、 できるだけ、出来事に左右されないような習慣を見つけよう。 心の中にわたしはひとりではない 心の中にわたしはひとりではないから、 だから、大丈夫。 すぐに完成しなくても、 すぐに大きくなれなくても、(大…

心の音

心の音を聞く。 心の声を、聞く。 苦しさを、 嘘で紛らわすことは、もうやめね。 にがい、苦しい経験を、 その対象に対して、なにかおもうのではなく、 その経験を、 これからどうするのか。 その経験は、 どうして、そうなったのか。 これからは、どうする…

別の

糸が 切れて ぼわ ぼわんと どこにいるのか わからないみたい もう 糸のことは忘れて 漂って 歩いているのではなく ただ ほわほわと 彷徨っているみたいだ そうして それから 思い出して また 別の糸を 手繰り寄せる もう一度 初めてのように

糸口は、どこ

家に帰れば我が家だった。 我が家に帰ってきたのだから、間違いはないはず。家の中に、昨日買った本や一昨日の手書きの詩がある。だけど、一昨日の夜からの変化はまだ消えていない。 家に帰れば我が家だった。 昨日着ていた服、昨日持っていた鞄、一昨日いた…

「ほんとう」

きえるかくれるみえるみえないみせるみせないほんとうのことをほんの少しだけ 月がみたいみえないみえないみない 星がみたい満天の星空ほんとうが少しだけ 橋の上ずっと ここにいたい夜の中にずっと 沈んでいたい どうしてどうしても 深く もっとずっとここ…

「おわかれ」

どんなに ぼろぼろになったって かれにもらったプレゼント いつも身に付けていました かれが そばにいるみたいでね たったいまからそれも もう おわかれね 意識なんてしないで 意味なんてなんにもないから ねえ かれって どんな人 なんて 聞かれても もう お…

ことば なくても

ことば なくても ことば なくても やっと あえたね きっと 日常の中に わたしは いない それが あなたの日常 もう ずっと前から 決まっていたこと どうすることもできなかった なんていうことは いいわけ だけど わたしの中には わたしの日常には ずっとあな…

スマートボール

時空が、捻れる。 一気に当時に戻る。 一気に、当時が蘇る。 そんなことが繰り返される、この1週間。時空が歪む。 スマートボール あれとこれを 狙って ただ狙って 集中して 意識を集中して 長い時間を掛けてはいられない よその気持ちが入る隙なんて これっ…

ずっととなりにいたね。

書く。 書き続けている。それが、残っていく。 大切なメッセージ。 ぼんやり忘れてしまうことがあっても、心のどこかで残っている。 朗読。 ライブ、観ていただいたこと。 当時は、振り返ることなんて、あまり思っていなかったかもしれない。 とにかく、夢中…

詩集「スカイツリー」発売。

待子あかね 詩集を出すことになりました。 私家版にて出した詩集の再販となりますが、 去年の今頃(もしかしたら、もっと以前から)思い描いていたことの一つです。 形となりました。 あなたへと、届けられたら、嬉しく思います。 詩集「スカイツリー」 2022年…

すべては繋がっている

昨秋の出来事を、不意に思い出す。 それに気づき、しばらく経ってから、昨年、何、意地を張っていたのだろう、と恥ずかしくなる。とはいえ、昨秋の出来事のことを考えていたら、今、いる場所がわからなくなって混乱して、でも、今いる場所を変わるつもりもな…

アンテナ直感受信力

心が、震える。 今迄、似たような状況であっても、その場にいることができなかった。 その、今迄のことよりも。 今、心が、震えている。 そして、時間は、止まらない。 今迄、気づくことができなかったこと。 今、気づくことができたこと。 何を考えて、何を…

初めての習慣。初めてのリズム。

初めての出来事に、思い切って、触れる。 時間を決める。 リズムを決める。 リズム。 リズム。 リズム。 習慣を目指す。 リズムとなるように。 ほんとうは、雲一つない きれいな気持ちのいいあおぞらを飛びたいけれど、 曇天でも、飛びたい。 今日は、ちょっ…

久しぶりの

思い切って。 ぐるぐる、渦の中に埋もれて。 渦の中に吸い込まれてばかりいて、そうならないように、そうでいないように。 思い切って。 ぐるぐる、考えて、迷って、考えて、迷って、迷って、 でも、そういうときは、たいてい、自分の心のうちでは決まってい…