真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

「歩」

 

少し 止まってみよう

少し だけ

 

あっという間に

少しが過ぎたので

止まっていることを ふりはらって

歩き始める

 

 

それは 後ろ向きではないですか

それは どこへ進んでいるのですか

どちらでも いいのです

 

後ろ向きに歩いていたことが

不自然になっていたとしても

ふらふら まとう ふあんをふりはらいながら

ふらふら 進んでいても

どちらでも いいのです

 

 

歩く

くじく

歩く

くたびれるほど まだ歩いていない

 

 

歩き始める

歩き続ける

 

止まったとしても 少しだけ

 

そして

また

 

歩いていく

 

 

 

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