真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

心の音

心の音を聞く。 心の声を、聞く。 苦しさを、 嘘で紛らわすことは、もうやめね。 にがい、苦しい経験を、 その対象に対して、なにかおもうのではなく、 その経験を、 これからどうするのか。 その経験は、 どうして、そうなったのか。 これからは、どうする…

別の

糸が 切れて ぼわ ぼわんと どこにいるのか わからないみたい もう 糸のことは忘れて 漂って 歩いているのではなく ただ ほわほわと 彷徨っているみたいだ そうして それから 思い出して また 別の糸を 手繰り寄せる もう一度 初めてのように

糸口は、どこ

家に帰れば我が家だった。 我が家に帰ってきたのだから、間違いはないはず。家の中に、昨日買った本や一昨日の手書きの詩がある。だけど、一昨日の夜からの変化はまだ消えていない。 家に帰れば我が家だった。 昨日着ていた服、昨日持っていた鞄、一昨日いた…

「ほんとう」

きえるかくれるみえるみえないみせるみせないほんとうのことをほんの少しだけ 月がみたいみえないみえないみない 星がみたい満天の星空ほんとうが少しだけ 橋の上ずっと ここにいたい夜の中にずっと 沈んでいたい どうしてどうしても 深く もっとずっとここ…

「おわかれ」

どんなに ぼろぼろになったって かれにもらったプレゼント いつも身に付けていました かれが そばにいるみたいでね たったいまからそれも もう おわかれね 意識なんてしないで 意味なんてなんにもないから ねえ かれって どんな人 なんて 聞かれても もう お…