真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

とんぼの背に乗って

「過ぎいく夏に、淋しさを感じる」と君は云う。 淋しいなんて感情、もう、遠くへ消してしまったよ。 汗を零し、髪を切り、アイスを食べて、夏が消えていく。 まだ、まだだ。 汗のことだけではなく、2日前のとんぼのことを思い出す。 わたしのまわりをぐるぐ…

コップ半分のタイムトラベル

恐怖を後悔する。 色んなことはタイミング。 色んなことは、どんどん過ぎていく。後悔が全身を覆う。 いけない、いけない。後悔ばかりに囚われてはいけない。後悔とは振り返ること。 いけないいけないいけない。振り返ってばかりはいけない。振り返ってはい…

張りつめた糸

張りつめた糸 糸は 切れてはいけない 張りつめた糸 それは 目の前にあった それを 見ていなかった ちゃんと 見ないといけないよ 張りつめた糸 糸は 切れてはいけない 糸は 切れない 見ていよう 見ていよう すぐ近くから 少し近くから 少し遠くから 遠くから

形にならないもの

あしあと のこすよ かたちに ならなくても だれも しらなくても 形にならないものを 形にならないままに ただ 足跡を残す だれにも知られないまま ものがたりのつづきをはじめましょう もう少し あとになってからね いまは まだ ものがたりは おわりました …

だれにもいえない

だれにもいえない 今朝の地震のことをみんな忘れている 怖くて怖くて でも また眠った 眠れるというのは 安心だ 眠るというのは 安心を描くこと 眠り続けていたら 次 起きたら 窓の外は 何色 しているだろう だれにもいえないことだからね だから あなたに打…

はしりまわる

走りまわる 追いかけられているのか それとも 自分勝手に 走りまわっているのか 止まらずに 全力で 全力で 走る というのだから 両足を地に着けているはずなのに 次に 気がついたときには 転げまわっている ころころ ころころ 転げまわっている ずっと ずっ…

倉下忠憲「すべてはノートからはじまる」を読んで

読み始めたときの気持ち 【ノート関連の本】 ノートを取りながら読む。 読む前に、気になっていたこと 読み終えたとき 読み始めたときの気持ち 7月26日、 とても楽しみに待ち焦がれていたのです。 相方に、本屋さんで買ってきてもらいました。 控えめにいっ…

日記-2021/08/08-

本を読み続ける。 本を読み続けて、休みの土日が終わる。 1冊の本を、ただひたすら夢中になって、読み続けていた。 それは、もしかしたら、なにかから逃げていたのかもしれないけれど、 それよりもなによりも、ただひたすらに、 この休日は、「この本を読み…

日記-2021/08/06-

普段と違うことをする。 それは、今日の昼間に仕事のほんの少しの隙間に、思い至。 普段と違うことをする。 その時間を思うと、少し、ほんの少し、浮かれる。そわそわとする。 それによって、普段のことができていなかった。 できていなかったということに気…

消える

消える かばん 消える あったもの なかったもの 消えた かばん 消えた なかったもの あったもの 忘れた 思い出す 気付く 目の前に 消える 浮かぶ 消えていく 気付く 目の前に

日記-2021/08/02-

見えない肌を伝う汗 その汗が端から端まで行った頃 わたしは わたしが剥がれていく 幾重にも 幾重にも 見えない肌を伝う汗 生まれて 消える 生まれて 生まれて 生まれて 消えていく わたしの中から わたしが消えていく わたしから わたしが剥がれていく 幾重…

風を吹かせる

風を 忘れる 忘れていた 忘れているままでは いけない 思い出す 忘れていないように 風を吹かせる どんな風 静かな おもしろい風を