真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

阿瀬みち「Second summer」を読んで

 

Second summer - ぺんぎん文庫 - BOOTH

 

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10日程前、

犬と街灯 – ギャラリー+本とかのお店にて、購入。

 

 

掌編小説。

 全19タイトル収録

 

一目惚れ。

オーラがあふれていた。

その日、お店で、初めて、目にしたのだけれども、ずっと、待っていたような、なつかしいような気持ちでいっぱいになる。

 

 

掌編小説集であり、一つのお話しが数分で読むことができるので、初めは、ぱっと開いて、読んでいた。

きゅんと心に刺さったり、うっとりとする。美しい。胸の奥の奥の方をキリリと照らす。まるで、今さっき、私も体験したかのような、その場にいたようなすっぽりと包まれる感覚。

 

 

どうしようもないことがある。でも、希望の眼差しをともに、描かれている。美しいやさしさと、ストレートな強さ。そして、痺れる科白。

 

 

その中で、特に、心に染みた作品。

 

「あきちゃんが行ってしまう」

 かわいくて、せつなくて、好き。

 

「哺乳類/サル目ヒト科ヒト属/佐都君」

 (云った人にとっては)何気ない科白でも、その後、大きな意味を持って、反芻してしまうこと、ある。

 

「Set the fire」

 永遠が美しいとは限らない。だけど、燃える永遠は、ほんの少し、どこかで移っていくかもしれない。

 

「さよならからありがとうまでの間」

 綺麗ばかりでないとしても、綺麗は、うっとりする。

1番、好き。

 

「陸に棲む人魚」

 とても、勇気付けられる。

 

 

 

 

眠る前に、少し読む。

そうしたら、

 

心、安らかにぽっと灯り、
鎮まる。

出会えて、よかった。

 

 

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