「階段の先に」
階段を上るとそこは 2階
息を飲む デジャブでいっぱい
ここで足を止めていてはいけない 次へ進む
階段を上るとそこは 3階イベントスペース
これから始まるかけがえのない時間が
にっこりと 笑って 待っていた
ちょうど開催されていた展示が
よりこれからの時間を美しく彩っていた
何か 一つ 欠けてもいけない
何か 一つ 増えてもいけない
月がだんだん上ってくることも
サイレンが暫く止まなかったことも
ホームのアナウンスがけたたましく それに恐れてしまっても
空間は 偶然に作られるのではなく
そのように作られると 決まっていたとしたら
その瞬間を目撃できて よかった しあわせだった
翌朝になる
刺激を受けた 動揺を隠せない
朝には いつも通りに1時間は汗をかいて
サンバイザーの下で涙を流す
あの頃には 戻れない
あの頃を 思い出す
あの頃も あったのだ
そして
そうして 今もある
今になる
世界が大きく変わるわけではない
世界を大きく変えたいわけではない
同じようにしたら 何か変わるのか
そうではなく
同じようになんてできない
まわりを見ないわけではない
まわりと関わらないわけではない
この先が どこか陰り始める前のタイミング
なんのために
ただ
なにか
なにかが
そっと
そこに
階段の先に
9/11 Sun.
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詩