真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

「声」

その声が
いつまでも
どこにいても
その知らせを
聞いたその瞬間
止まらない声声声

止まらない声声声声
どこへいく 追いかけて
追いかけて 追いかけて
今を 投げ出して いつでも
側には 文庫本があったよね

声声声声声声声声声声声声声
ずっと聞こえている ずっと ずっと
ゆっくりと おやすみなんていうのは
こちらの勝手 こうして 声が増えていく
こうして 声が聞こえる場所が増えていく

いつでも側には文庫本があったよね
1ヶ月前は確かに 1週間前はどうだった
もっと もっと もっと もっと もっと なんて

なんてことよりも ただ ただ 声が聞こえている

 

BY 2017.08.23