春を願う。
明日、どうなるの。
今から、眠ります。そして、明日の朝、目を覚ます。
それは、確かなこと。
明日、どうなるの、と思いながら、明日の朝、目を覚ます、と願って、夢へ沈む。
どうして、どうして。
明日、どうなるの、と思っているのに、どうして、明日の朝、目を覚ます、と思うことができるのか。
滑稽ね。
どんなにいたたまれなくても、どんなにくさくさくさっていても、へたばっていても、彷徨ってばかりでも、一日が恐ろしく、その時間に、空間に、やられてしまっていても。
滑稽さ。
明日なんかいらない。
明日が、ほしい。明日がほしい。春がほしい。
色んな話をしました。色んな話をしませんでした。
色んなことが過ぎていきました。過ぎていくことがだんだん怖くなりました。
過ぎていったことが、本当にあったことなのか分からなくなりました。
色んな話を本当にしていたのでしょうか。忘れてしまった、分からなくなってしまった。
思い出さなきゃ。思い出すのは苦しい。話したことが間違いではなかったかなどと感じてしまうから。だけど、大事な話もあったはず。苦しみを取り除きながら、思い出さなきゃ。できるかしら。できるときがきたら、やってみよう。
明日のことを考える。
明日、どうなるの。
明日のこと、そして、もしかしたら、(だれにもいわないままで)もっと先のことをたくさん、考えていたかもしれない、その声が聞こえてくる。
「生きているんだろう」
「生きているんだろう」
「生きているんだろう。後のことは、頼むから」
今から、眠ります。
そして、明日の朝、目を覚ます。
どこへ。
どこまで。