真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

春を願う。

明日、どうなるの。

今から、眠ります。そして、明日の朝、目を覚ます。

それは、確かなこと。

明日、どうなるの、と思いながら、明日の朝、目を覚ます、と願って、夢へ沈む。

どうして、どうして。

明日、どうなるの、と思っているのに、どうして、明日の朝、目を覚ます、と思うことができるのか。

滑稽ね。

どんなにいたたまれなくても、どんなにくさくさくさっていても、へたばっていても、彷徨ってばかりでも、一日が恐ろしく、その時間に、空間に、やられてしまっていても。

滑稽さ。

明日なんかいらない。

明日が、ほしい。明日がほしい。春がほしい。

 

 

色んな話をしました。色んな話をしませんでした。

色んなことが過ぎていきました。過ぎていくことがだんだん怖くなりました。

過ぎていったことが、本当にあったことなのか分からなくなりました。

色んな話を本当にしていたのでしょうか。忘れてしまった、分からなくなってしまった。

思い出さなきゃ。思い出すのは苦しい。話したことが間違いではなかったかなどと感じてしまうから。だけど、大事な話もあったはず。苦しみを取り除きながら、思い出さなきゃ。できるかしら。できるときがきたら、やってみよう。


明日のことを考える。

明日、どうなるの。

 

明日のこと、そして、もしかしたら、(だれにもいわないままで)もっと先のことをたくさん、考えていたかもしれない、その声が聞こえてくる。

 

「生きているんだろう」

「生きているんだろう」

「生きているんだろう。後のことは、頼むから」

 

今から、眠ります。

そして、明日の朝、目を覚ます。

 

どこへ。
どこまで。