真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

うそとわがままとほんとうはのみこんで

 

真夜中

 

うそとわがままと

ほんとうはのみこんで

 

夜は 考えるには 適していない

そんなの とうの昔からわかっていること

夜は 感じたことを落ち着かせる時間

 

どうして うそをつくの

どうして わがままをいうの

どうして こわいの

 

温度が なかなか 冷たいからだね

触れられない温度は そう簡単には 温まらない

温まらないから 怖いんだ 怖くて怖くて どうしようもなくて逃げ出したくなって

それでも そう簡単には逃げられないから うそをつく

わがままを混ぜたうそをつく 適当に話を合わすという程 うまくできるわけもなく

 

うそとわがままとほんとうはのみこんで。わたしはほんとうはどうしようもなくこわいからおこられたりしかられたりしなければならないそんざいだとわたしはほんとうはもうほっておいてほしいのとどうしようもなくこわくなるのはとがったこおりがささるから。ほんとうをのみこんだらのどがいたい。それはびょうきですか。それはなおるのですか。それはのみこまないほうがよかったのですか。それでもうそをついている。それでもわがままをいっている。かってをいっている。かんがえがまとまらないというよりもかんがえがごちゃごちゃあばれだす。どうしてこっちをむいているのどうしてもこわくなるのはどうして。

 

はやくあさになれ