真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

本意とその裏側と

言葉は流れていく。
それでも、印象深く、決して忘れられない言葉もある。(忘れられないんだ、と告げてしまったら、「いつまで根に持っているのだ」と叱られるのだけど)

よく忘れる。言葉は流れていく。誰も何も覚えていない。その言葉が、どんな時どんな場所で、放たれたのか。それによって、本意とその裏側とが変わってくる。

もう忘れて。それでも、その言葉は本意ではなかったにしても、その裏側を探り、心に刺さる。本意ではなかったにしても、その言葉が放たれた意味を考えて考えて、心に棘が刺さる。

簡単なこと。
難しいこと。
簡単なこと。

幾年経っても、慣れない。
幾年経っても、似たようなしくじりをしてしまう。

もうすぐ20年。
そして、あの日からちょうど、17年。
空気中に散らばっている言葉の数々は、あの日から舞い降りてきたのかもしれない。
今日の辛さは、明日へのステップ。
去年のあれこれは、明日へのステップ。

全部、捨てたいと思ってみても、空っぽになってみたいと思ってみても、そんなことは叶わないし、本意ではなかった。
本当に叶えたいことを、ずっと、考えているように。

今いる場所を、じっと、見つめながら。