真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

届かない手紙の行方

ここにいるから 心配しないで

もう 考えることは よそう

 

ここにいたって どこにいたって 心配というものは 関係がない

 

 

届かない手紙は どこへいったのか

届かないのだから 空へと飛んで 飛んで 飛んでいって 消えたのだ

もう 考えることは よそう

 

 

いつも通りの時間 そろり戻る

これは全然違う世界なのかもしれない

 

いつも通りでない あちらもこちらも いつも通りではない

いつも通りではないことを抱きながら 何かを確かめるように 何かを信じるように

いつも通りのことを 思い出す 困惑しながら 迷いながら

 

 

届かない手紙を書いてしまったことを 少し 後悔している

後悔ばかり 

繰り返してばかりだね

 

もう 考えることは よそう

 

 

目の前にあることは 全てではない

目の前に全てを出す 出し切ることは 簡単ではない

目の前に 

何があるのだろうか

 

時間は止まってくれない

時間は進み続ける

どんどん どんどん どんどん どんどんどんどん

 

今日を思う

昨日 数ヶ月前 数年前を思う

明日を思う 来月 来年 数年後を 思う

 

ぐるぐると巡って 

なんて それは 勝手なことばかり

 

ほんの少しだけ 

もう一度だけ 届かない手紙の行方を考えていた

 

 

 

 

・2013年9月12日の空・

 

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