真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

「9」

Twitterにて、昨日2020年4月26日に開催されました
choriさん主催の「オンライン・ポエトリー・ナイトフライト」に
参加いたしました。

2分以内の朗読動画
待子あかねは「9」という作品にて、参加いたしました。
その作品を、文字で、ここに、残しておこうと思います。

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「9」

くもりのちはれ よく晴れた空
くもりガラス 空がよく見えない

黒い空 深い夜 朝になるのが こわくなる

草ばかりが いつのまにか増えて
その空き地を埋めつくす

くすくすくすくす 笑い声
どこから どこへと
どこから どこへと
くすくすくすくす


妄想 暴走 爆裂中
便り送信 もう取り消せない
忘れて下さい なんて言えないから
夢想 理想 創造中

砂利道 裸足で歩いていく
道はあるから 歩いていく
どんな道かは 自分次第
どんな道へと続くかは心次第

めまいや重みが止まらない

早く行かなくちゃ
早く帰らなきゃ

有限な時間にめまい
限界な時空にゆがみ
制限を受けても 尚
現在地は同じ

胸痛終日
現実ころげる
げんこつつくるが傷は見えない
見えないものは 探しだせ

くやしさがからまって ほどけなくなって
からまってしまう その前に
くやしさのその先へ

足りない 足りない いよいよ足りなければ
時間と時間を組み合わせて
今日と明日を重ね合わせて

気になっている癖を みないふり
みないふりばかりもしていられないから
髪をとかす
からまる
抜ける
少し 穴があく