真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

03/20

2016年

「そちら×こちら=あした」

いろいろな事柄を知らない 知らないことが多いと わかっていても
わかっていても 知らない場所に 久しぶりに行くと
カルチャーショックを受ける

そんなことが ぐいぐいと入ってくるなんて
思ってもみなかったから 驚いてしまった

想像していたことといくつか違っていたから
一般的には 想定できただろうことも
考えもしないままで
そのフレーズに出会う
とはいえ 一呼吸おいて考えてみると
そのフレーズは 自分が放ったものだった

多くを話さなかったとはいえ
知らなかったそちらに 少し思いを馳せる

この角には幾度も魅了されていた
けども 今日の感覚は 少し それまでと 違っていた


2018年

「夢の続き」

夢の続きが見たくて
目を閉じる
昨日も今日も
夢の続きはそっぽ向き
もうどこかへと行ってしまった

夢の続きが気になって
目を閉じる
昨日も今日も
道しるべがあるようで   でも
もうどこかへと行ってしまった

目の前の光は
どこにもない
照らすものも
照らされるものも

目の前の光は
眩しすぎるから
照らす力を弱めて
弱く   細く    ずっとずっと消えないように


2020年

「どこへ」

どこへいきたい
どこへもいきたくない
どこへいきたい
どこへだっていきたい
どうしたらいい

ここはどこ
ここはいつ
ここはだれ
ここには あなたはいるの

へんじをしないのは いじわるだと
へんじをしても ことばたらずでいじわるだと
へいきなかおして しらん しらん

のどがくるしいのはきのせいだから
のんびりと きをゆるめて
のぞみをかなえて