真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

さみしさのしょうたい

 

2003年になる少し前。

「オレが仕事で忙しかったから、オマエ、劇団、入ったんやろ」

図星だった。

もちろん、それだけではない。

中学高校と演劇部だったけれども、高校2年の夏、どうしても居た堪れない理由で辞めたことを思い出し、もう一度、挑戦してみたくなったのだ。

貴重な、1、2年程の不思議な経験。

 

 

昨夜。

「2005年のあたしが、こっちみて、わらってる」

追っかけていたバンドは、今も元気で過ごしているかしら。

最前列で、夢中になって、見つめて、家でも繰り返しCDを聴いて。ライブレポートをblogだったか掲示板だったか、どこかに書いて書いて。お酒がすすむすすむ。なぜか、いちファンなのに、ライブ後の打ち上げにも参加させてもらったりして。どんどん、お酒をのんで。ふだんは、うまく話ができないというのに、お酒のおかげで、ぺらぺらとよけいなことも話していた、ただひたすらに楽しく。しあわせに浸って。ほかのことは何も(ほとんど)考えず。あたし、すきなんです。この前のライブも真ん前で見ていましたよ、などという。

 

こんなに楽しいことが、2023年のあたしにやってくるのね、思い切って、行くのです、と相談してよかった。2005年と違うのは、ただひとつ。時間を見ないわけにはいられないということ。ずっと、楽しい場所のままではいられないということ。

だけれども、この場所を後にするとき、階段を上るとき、また、近いうちに、ここに来たいのだ、とおもう。

 

 

ほんとうは、

ここにいていいなら、

あたしは話しなんかしなくても、

楽しそうにしあわせそうに(お酒で首元まで)真っ赤にして、話しをしている姿を、ただ、遠くで、見つめているだけで、それで、しあわせなんだ。

ここにいていいなら。それだけで、それを求めている。

 

 

 

さみしさのしょうたいは、ずっと前から知っている。

 

あたしはわがままだ。

 

 

じかくしようよね。

 

 

 

これからの、

いくつもの楽しみしあわせを抱きながら。

 

 

 

夜の橋の上。

 

 

 

                 

 

******

白昼社より詩集『スカイツリー』発売中。

ご購入はこちらから

白昼堂々堂 スカイツリー / 待子あかね | 白昼堂々堂

Amazon  https://www.amazon.co.jp/dp/4905000556/

犬と街灯さま  犬と街灯 – ギャラリー+本とかのお店

                          スカイツリー/待子あかね<サイン本> | 犬と街灯 online store