真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

バラにはまだ遠い

バラのような人だった。
その季節にだけ現れて、季節が巡れば消えていく。

あまりに美しすぎて、バラのような人だった。

近づきたくても、その美しさに近づきたくても、、、バラにはまだ遠い。
近づきすぎると、怪我をする。
暫く、治らない。

ナイフ
突き刺さる
赤 だんだん広がる
  だんだん乾く
      消える
痛みは消える?
痛みは忘れる?
なかったことになる? 
いいえ、そんなことはない

目に焼き付く 赤い色
目の前の白を染める 赤い色