真夜中の看板持ち

待子あかねです。詩を書いています。白昼社より詩集『スカイランド』『スカイツリー』発売中。

アオソラ

にわか雨に立ち向かい
きっともうすぐ上がるんだと
自転車をそのまま走らせる
それは20分ほどの出来事だった
1時間以上もの長い長いように感じたが
ほんの20分ほどの出来事だった


必死になって自転車をそのまま走らせた
走らせていると雨は上がった
自転車を止めて、おはようございます、というあたしは
身体中、汗ばんでいた
そして、空は青く明るかった


空の青さは
空の明るさは
光は
救いだった
助けられたような気がした


ずっとホラアナに落ちていて、でも
助けられたような気がした


アオソラは、すぐ近くに降りてきて
また、あたしは、歩き始める